インタビュー記事

中川パラダイスさんにインタビュー!

タレたま!芸能人インタビュー特集第1弾はウーマンラッシュアワーの中川パラダイスさんです。

芸人さんの「アルバイト事情」を聞きに吉本興業本社にお邪魔しました。


ウーマンラッシュアワーは、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑いコンビ。2008年に結成し、数々のショーレースで受賞をしていく。

2013年 第43回NHK上方漫才コンテストでは優勝。同年に「THE MANZAI 2013」優勝。世間にその名を広め、お茶の間の人気者になった。

中川パラダイスさんはツッコミを担当。

バイト時代のことを振り返ってもらった。


中川パラダイスさんは、これまでどんなアルバイトをされてきたのでしょうか?

僕は派遣のアルバイトを中心にやっていました。色々やりましたけど、力仕事が多くて、しんどかったっすね。

40キロの、コレぐらいのブロックをひたすら100メートル先に運ぶって仕事をやってました。あと重い砂袋とか、レンガとかも運んでました。



朝、集合場所に行くと10人ぐらいの人たちがいるんですけど、全員死んだ目してましたね(笑)今から地下労働に行くみたいな顔して。

これからどんな場所に連れていかれるかもわからない。でも経験上、辛いことだけは分かる(笑)

毎日働く場所も、メンバーも違うから大変な印象があります。

派遣の仕事って毎日、人が入れ変わる。

社員さんたちもバイトに仕事を教えることを諦めているんですよね。教えても明日は違う新人が来るから意味がないと。だからバイトには単純な仕事しか与えない。

「スパナー持ってこーい!」とか「エアー持ってこーい!」とか言ってくるんですけど、新人は道具の名前を知らないから、モタモタしてしまって怒られる。社員さんも毎日のことだから、怒る姿勢からスタートしている。

僕は「エアー持ってこーい!」言われたら元気よく「はい!!」って返事だけして(エアーっぽいものはどれや・・・)って探しました。(笑)

「賭け」でロールに巻かれたプチプチを持って行ったんです。包装するときとかに使うやつ。そしたら社員さんが「お前やるやんけ!」って褒めてくれたことがありました(笑)

そういうのもあって現場でよくしてもらえて、昼休みの時間とかにコーヒー飲めやって奢ってもらったり(笑)


正式名称:エアー(通称プチプチ)

でも基本的にしんどい仕事はしたくない。とにかく楽なバイトはないかって友達に聞いたりして探していました。


今までで一番楽だったアルバイトは?

お米屋さんですね。そこのお米屋さんはお客さんが少ないから一日に10組ほど。アルバイト一人体勢で回してました。暇な時間は、テレビが置いてあるのでそれを見たり、ネタを書くこともできる。

個人的な楽しみは隣のケーキ屋さんの女の子と話すること。とにかく可愛い子が多くて、ケーキとかプリンとかの廃棄を毎回もらってました。今日はどの子がケーキ持ってきてくれるんだろう?って(笑)

でも、そのバイトは人気過ぎてシフトはたくさん入ることが出来なかったので、掛け持ちバイトのひとつとして勤務していました。

芸人をしながらアルバイトはハードスケジュールになる?

相当ハードでしたね。当時の相方とは365日ネタ作りするって決めていたので、ネタ合わせとバイトの繰り返し。

中川パラダイスさんのスケジュール
月曜日 9時〜17時アルバイト
23時〜朝までネタ合わせ
火曜日 9時〜17時アルバイト
23時〜朝までネタ合わせ
水曜日 9時〜17時アルバイト
23時〜朝までネタ合わせ
木曜日 9時〜17時アルバイト
23時〜朝までネタ合わせ
金曜日 9時〜17時アルバイト
23時〜朝までネタ合わせ
土曜日 アルバイト休み ネタ作り
日曜日 アルバイト休み ネタ作り

だから朝起きられへん。

バイト先の駐車場に寝袋持ち込んで寝ていました(笑)一年間の平均睡眠時間が3時間。当時は、スーパーのバイトしてたんですけど、品出し中に寝てました。

でも怒られることはなかったですね。バイト先のおばちゃんとかに「頑張ってんな」って可愛がってもらってました(笑)

芸人さんに人気のアルバイトってありますか?

芸人のトレンドのアルバイトは、「バー」ですね。オーナーさんが元芸人でそこで働かせてもらうとか多いです。

お笑いのお客さんは若い女性が多い。だから、若い女の子と話せるバーで働いて実験をするんですよ。何がウケるのか研究したり、そこでトークのスキルを磨いている芸人って多いですね。

あとライブのチケットもさばかなきゃいけない。店長さんだったりバイト仲間、お客さんに買ってもらったりもしてました。

アルバイト時代の収入を教えてください。

バイトをフルタイムでしていた時は20万ぐらい稼げてました。社員さんと違って税金とか福利厚生とか引かれるものが少ないから、稼いだ給料がそのまま入る。これがAパターン。

お笑いに集中しよう!って決めた時、バイトの出勤を減らしたんです。劇場の仕事がメインでアルバイトは週1回ぐらい。忙しいんだけどお金が入ってこない。芸人収入とバイト代を足して13万円ぐらい。これが一番辛い時期のBパターン。

テレビに出られるようになってギャラの単価も上がってきたました。「芸人収入」だけで20万円のボーダーを超えるようになった。これがCパターンです。

 

中川パラダイスさんの収入モデル

 

Aパターン 芸人収入0円/バイト収入20万円
Bパターン 芸人収入10万円/バイト収入3万円
Cパターン 芸人収入20万円越え/バイト卒業

芸人には奢るシステムっていうのがあるんですよね。先輩が後輩に奢るみたいな。これはお金がある時も、ない時もです。お金なんて全然ないのに「寿司行くぞ!」とかいって後輩たちを連れて行くんです。

Aパターンの収入が20万ぐらいある時はできるんですけど、Bパターンの芸人の仕事もしててアルバイトができないって一番お金がない時期ですからね。そういう時は辛かった。

でも芸人は借金してても後輩にカッコつける。僕も借金してましたし。売れてCパターンで返す!っていうのは、いつも考えてましたね。

アルバイトも大事だけど、いつか辞めなきゃいけない?

「お笑いに集中しよう」って時期がいつかくるんですよね。芸人の中では、Aパターンで辞めて行く人もいるしBパターンで生活が苦しくて、芸人として結果も出なくて辛くなって辞めて行く人もいる。

Bパターンは本当にしんどくて、こんなに毎日忙しくて、睡眠時間も削って、劇場のスケジュールぱんぱんに入ってて、芸人収入は10万円でした。

じゃあ月50万稼げる人って、どうやってんの?って。死ぬんちゃうん?働きすぎてって思ってましたよ。(笑)

その後、僕も50万円の収入を経験したんですけど「ギャラの単価」が上がって、その収入になりました。

当時の働きの4分の1ぐらいのスケジュールで。ああこうやって稼ぐんだなって理解しましたね(笑)

アルバイトを卒業できたタイミングは?

お笑いの収入だけで生活できるようになったのは9年目ですね。ウーマンラッシュアワーになってからは2年目です。

島田紳助さんが行列のできる法律相談所で僕らの話をしてくれたんです。ABCお笑いグランプリっていうやつがあって、僕らが出てたんですけど、紳助師匠がM-1やったら94点つけるっておっしゃってくれたんです。

そこから業界の中でも反応があって、オーディションの時に審査員たちの目が変わってきたんです。それまで全然笑わなかったのに、同じネタ見せしてめっちゃ笑ってくるんですよ(笑)

あの紳助師匠が「おもろい」って言うてるのに、それに笑わなかったらお笑いのセンスないんじゃないかって人間の心理が働くんですかね(笑)だから引き上げてもらった形ですね。僕らは紳助師匠に感謝しかないです。


タレたま!を見ている人にメッセージをお願いします。

全てを否定することになってしまうかもしれないですけど、1秒でも早くバイトやめろって思いますね。これは覚悟っていう意味で。

この間、サパークラブに行った時にバイトしてる芸人がいて、その芸人を「面白くないな」って感じてしまったんです。

ステージでネタとかやっている時はいいんです。人前で色々試すことは大事だし、そういう環境は素晴らしい。

でも問題は接客中。

客が面白くないことを言ってもスタッフは笑わなきゃいけない。ここで芸人らしくエッジが聞いた面白い返しをするならいいんすけど、その芸人は笑ってごまかして逃げてたんですよ。

それを見て「面白くない」って思ったんです。この場にずっといたら成長できへんでって。だから成長できない場所にいるなら1秒でも早くアルバイトは辞めたほうがいいって思いました。

速水もこみちさんみたいに、料理屋で働いて調理の腕をあげるとか、自分の特技になるようなアルバイトだったらいいと思います。

アルバイトって基本的にさぼりがちじゃないですか。そこを甘えないで仕事に集中したら、自分の特技になったりする。でもこういうことは僕なんかより俳優さんが言ったほうがいいですね(笑)

僕からのコメントは「バイトは1秒でも早くやめろ!」です(笑)

求人情報サイト史上、衝撃の名言を残した中川パラダイスさん(笑)そうは言いつつも、2時間に渡る取材では楽しそうにアルバイト時代のお話をしてくだいました。アルバイトはするな!とは言いながら、現在でも空いた時間はご友人のお店を手伝ったりされているそうです。

今回、芸人さんならでは面白エピソードをたくさん聞くことができました。これからアルバイトをお探しのタレたまさんたちも、エピソードを作れそうな場所で働いてみるのはいかがでしょうか。